イベント集客を成功させる8つの具体的手法と6つのポイントを解説
イベント集客は、参加者を集めるだけでなく、イベントの目的を達成するための重要なプロセスです。文字通りに人を集めることだけに注力するのではなく、当日の運営やアフターフォローも意識しながら、イベントの目的達成に沿った活動を行う必要があります。本記事では、そのようなイベントの成功につながる、イベント集客の具体的手法や検討ポイントを解説します。
イベント開催で必須のポイント
イベント集客を行うにしても、イベントの骨子が定まっていなければ、参加者を集めることはできません。イベントの目的やターゲット設定など、まずはイベント開催の方針を明確化します。
①イベントの目的の明確化
イベントを開催する目的は必ず明確にします。
たとえば、参加費から得られる収益の最大化、事業の見込み顧客獲得など。目的が定まることで、開催方式やターゲットといった、イベントの方向性の議論ができます。
また、目的を達成したかどうかをイベント後に振り返るために、収益やイベントの参加人数など、客観的に計測可能な目標を設定することが望ましいです。
②ターゲット設定
イベントの目的や目標に沿って、ターゲットとする具体的な人物像を定めます。年齢、職業、業界などで絞り込むことで、イベントの参加者が世の中にどれぐらい存在するかの見込みが立つと同時に、ターゲットの興味関心も深掘りしやすくなります。
③わかりやすい参加メリットの設定
イベントに参加するメリットを参加者がどれだけ強く感じられるかどうかで、イベントへの申込数や当日の参加率が変わります。
限定感やライブ感など、そのイベントでなければ味わえない体験を参加者に提示しましょう。
セミナーであれば、著名な講演者の話を直接聴ける、展示会であれば、実際の製品をその場で試しつつ他社比較ができるなど、参加者メリットの深堀りをすることで、イベント自体の質も高まります。
イベント集客の具体的手法
イベント集客はオンラインでのアプローチが主流です。ここではイベント集客を行う7つの手法と1つの効率化手段を紹介します。
①Webサイト
イベント告知用のWebサイトは、イベント開催前の参加者のモチベーション向上や、イベントへの参加申し込みを受け付けるための役割を担います。イベントのコンテンツ、参加費、スケジュール、場所など、Webサイトはイベントの概要や魅力を伝える重要な手段です。
また、一般的には、申込システムと連携して、参加者がサイトからイベント参加申し込みを行えるようにするケースが多いです。Webサイトは自社で0から作成することもあれば、イベント管理システムの機能などを利用する方法もあります。開設したWebサイトには、さまざまな手段を用いてターゲットが訪れるように誘導します。
②プレスリリース
イベントの認知拡大には、プレスリリースの配信も効果的です。各種メディアやマスコミがイベントを取り上げてくれる可能性があります。
③SNS
Twitter・Facebook・Instagramを代表に、SNSは日々多くの人の目に触れます。そのためSNSは、イベントに限らず多くの商品・サービスの認知拡大に活用されています。
公式アカウントを作成しての告知や、イベント名でのハッシュタグの作成、ハッシュタグの活用によるイベント前・開催中のユーザーによる口コミの促進、といったように、SNSならではの認知拡大手法が数多く考えられます。
また、大手SNSでは広告配信機能も備えており、SNSに登録されている個人情報からターゲットを絞って広告配信ができます。文章や画像をうまく組み合わせることで、効果的な認知拡大が可能です。
④メルマガ
インターネットを通じたサービス提供や販売を行なっている場合、過去にサービスの問い合わせや申込みを行ったメールアドレスのリストが蓄積されているはずです。このリストを対象にイベント告知を行うのも定石の手法です。
自社でメーリングリストを保有していない場合でも、メルマガ会員を保有しているメディアに依頼すれば、もちろん費用はかかりますが、特定のターゲットへの認知拡大が見込めます。
⑤リーフレット・レター
toB向けのイベントであれば、オフラインでの集客施策として、企業のオフィスにリーフレットやレターの配送を行う手段もあります。リーフレットは、別のセミナーや関連イベントなどでの配布も効果的です。また、QRコードや検索キーワードを記載することで、イベントのWebサイトに誘導することもできます。
⑥広告出稿
広告出稿は、予算さえあれば、ターゲットへの認知拡大を広げる効果的な手段です。
イベント集客向けのオンライン広告としては、前述したSNS広告やメルマガ広告、他には、リスティング広告、ディスプレイ広告等が一般的です。
オンライン広告は、クリック数など、Webサイトを訪問したユーザーのデータを詳細に分析できます。また、1日あたりの広告予算上限を柔軟に設定できるなど、イベント集客の成功に欠かせない手段です。
オフライン広告では、電車や駅構内、雑誌・新聞などへの広告掲載が一般的です。また近年は、街中のデジタルサイネージへの動画広告出稿も増えつつあります。
⑦口コミ
イベント主催者にとって直接的な手法とはなりませんが、口コミもイベント集客で大事な役割を果たします。イベントに話題性があれば、イベント参加予定者によるSNSでの投稿、企業内でのイベント情報の共有等で認知拡大が見込まれます。
⑧イベント管理システム
イベント管理システムを利用することで、Webサイト構築、申込フォーム作成、参加者管理を一つのシステム内で行えます。イベント集客は、集客開始からイベント開催日まで、限られた時間・予算の中で効率的に行わなければなりません。その点、イベント管理システムは、専門知識不要で使い始められることから、イベント集客をスムーズに実行する効果的な手段といえます。
イベント集客成功のポイント
イベント集客を成功させるためには、さまざまな工夫や配慮が必要です。イベント運営の特定の要素だけに頼るのではなく、イベントの企画から集客まで一貫した活動の中で参加者を増やすための努力を行いましょう。ここでは、集客に関する検討ポイントについて紹介します。
①参加や申し込みのハードルを下げる
参加者にとってイベントは特別な時間です。イベントのために予定を押さえたり、場合によっては遠方まで足を運ぶ必要があったりします。とくに近年は、リアルイベントにおける新型コロナウイルスへの感染を懸念する人もいます。
だからこそ、参加者の心理的ハードルを少しでも取り除くことが、イベントの申込率や参加率向上につながるのです。
たとえば、オンラインやハイブリッドイベント形式での開催方式にする、会場をアクセスのよい駅の近くに設定する、申込時の決済を不要にする、などが工夫として挙げられます。このような参加者視点による、一つひとつの工夫の積み重ねが集客の成功につながります。
②目を惹くキャッチコピーの設定
Webサイトや広告を用いてターゲットにイベントを訴求するにしても、イベントに目が止まらなければ興味を持ってもらえません。世の中に情報がありふれている中で、月並みなキャッチコピーではイベントは見落とされてしまいがちです。ターゲットに刺さるキーワードの洗い出しを行い、そこからイベントのキャッチコピーを用意しましょう。
ターゲットの興味関心や、トレンド、競合他社の開催状況などを調べることで、打ち出し方の検討がしやすくなります。
③集客力のあるゲストやコンテンツ
集客力のあるコンテンツをイベントで用意するのも、一つの手段です。インフルエンサーと呼ばれるような経営者やクリエイターには多くのファンがついています。イベント内でそのような著名人が講演を行えば、それを目的にイベント参加する人が一定数見込めます。
④リマインドメールの送信
オンラインのイベントでは、多数の申込があっても当日の参加率が低いケースがあります。
これはあくまで一例ですが、イベントの申込から参加までに時間が空くと、イベント参加へのモチベーション低下や、他の予定との重複でキャンセルされてしまうケースが考えられます。このような課題に対し定期的なリマインドメールは効果的です。
リマインドメール内でイベントのコンテンツを段階的に紹介するなどの工夫をすれば、イベント参加への期待も高まり、参加率向上につながります。
⑤ゲスト出演者へのイベント告知の協力依頼
ゲスト出演者がイベント告知を行うことで、出演者のファンのイベント参加が見込めます。出演者には、イベント出演での依頼の際にあらかじめSNSでの発信を打診するなど、参加の見込みがある人のイベント認知の機会を少しでも増やしていきましょう。
⑥ハッシュタグを用いたブランディング
イベントの盛り上がりをネット上でも再現するべく、ハッシュタグを決めて参加者にSNS投稿を促すイベントも少なくありません。
また、イベント当日に限らず、イベントの申込完了や参加予告の投稿をハッシュタグ付きで参加者が行うことで、より多くの人がイベントを知る機会にもなります。イベントの運営者と参加者がハッシュタグを共有することで、イベントを盛り上げ、イベントのブランド力向上を目指しましょう。
さらには、ハッシュタグ付きの投稿をした中から抽選で景品をプレゼントする、あるいは、イベント中に登壇者に読んでもらうなど、参加者が嬉しくなるような工夫を凝らすことで、盛り上がりを加速させることができるかもしれません。
イベントそのものの認知度が高まることで、次回開催時のメディア掲載や、参加者数の増加も見込めます。
イベント集客の注意点
イベント集客は、やり方を間違えると、イベントそのものにとってネガティブな影響を与えるリスクがあります。イベントの目的を達成するためにも、イベント集客における落とし穴に気を付けます。ここでは3つの注意点を紹介します。
①過剰な勧誘やリターゲティング
イベントの集客に力を入れすぎて、特定のターゲットに対して過剰な勧誘やリターゲティングを行うことは、参加者の信用やイベントイメージを損なう可能性があります。また、広告やSNS投稿についても、モラルや社会的配慮に欠けたキーワード・画像を使うことは避けます。
②ターゲット以外への認知拡大
イベントの参加者が十分集まらない場合、ターゲットを広げての認知拡大施策を検討せざるを得ないケースもあります。
しかし、イベントの趣旨とターゲットのニーズがマッチしていなければ、予算と時間を消費するだけで、イベント参加者が増える可能性は決して高くはありません。このような場合、そもそも集客目標が現実的かどうか、訴求ポイントは正しいか、等の観点を再度見直します。
③不十分な集客期間
イベントによっては急遽開催が決まり、準備期間を十分取れないことがあります。しかし、イベント集客でターゲット認知を広げるには、ある程度の期間が必要です。そのため、集客期間が十分取れない場合、集客目標もそれを考慮して検討を行い、集客の実施に支障をきたさないように気をつけます。
まとめ
集客だけがイベントの成功の要因ではありませんが、重要な要素の1つです。
当日の運営やアフターフォローを含めた一連のプロセス・体験を意識することで、参加者の満足度の最大化や、イベントの目的達成に近づけます。本記事で紹介した集客手法や注意点が、皆様のイベント成功に繋がれば幸いです。
なお、前述した通り、イベント管理システムを利用することで、イベントの集客には欠かせない、Webサイト構築、申込フォーム作成、参加者管理等を一つのシステム内でスムーズに行えます。より良い顧客体験とイベント運営の効率化のために、ぜひご検討ください。