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オンラインからリアルへ?イベントマーケティングの種類・成功のコツを解説

BtoC・BtoBサービスを展開する企業が、サービスの販促やブランディングを目的とする効果的なマーケティング手法として、「イベントマーケティング」を実施する事例が増えました。

イベントマーケティングには、リアル・オンライン・ハイブリッド開催など複数の開催形式があります。また、セミナーや展示会、ミートアップなど、目的に応じたイベントの種類があります。

イベントの目的やターゲットを明確にして、適切な形式・種類で開催できれば、売上増加や認知向上に繋げることができます。

本記事では、イベントマーケティングの主な実施目的や、ここ数年で起きているイベントマーケティングの変化、目的別のイベントの種類、メリット、注意点、成功のコツを解説します。

目次

イベントマーケティングとは

イベントマーケティングとは、セミナーや展示会などのイベントを実施し、リード獲得・育成、商談の創出、ブランディング、認知向上、既存顧客の利用率向上等に繋げるマーケティング手法です。

イベントには、セミナーや、展示会・カンファレンス、オンラインで実施するウェビナー、既存顧客向けのユーザー交流会といったさまざまな種類があります。

目的に応じて適切なイベントを実施することで、商談の創出、売上や認知度の向上など企業の利益に繋げられるとして、イベントマーケティングに取り組む企業が増えています。

イベントマーケティングの主な実施目的

イベントマーケティングを実施する目的は、主に以下の5つが挙げられます。

  • リード獲得・育成
  • 商談の創出、購買促進
  • ブランディング
  • 認知度向上
  • 既存顧客のフォロー(離脱防止、利用頻度増加の促進など)

「リード獲得・育成」「商談の創出、購買促進」の観点では、マーケティング部門や営業部門の活動に直結する施策になります。マーケティング部門と営業部門が連携してイベントを実施することで、営業活動の効率や成約率を上げ、売上拡大に繋げることが可能です。

「ブランディング」「認知度向上」であれば、広報・PR部門やマーケティング部門が主導となって企画する企業が多いです。業界内へのアピールや市場を牽引していくポジションを狙っていく手法としてイベントマーケティングを実施する企業も増えました。

「既存顧客のフォロー」の観点では、カスタマーサクセスやカスタマーサポートなどのCS部門が関わるイベントになります。利用顧客の離脱防止や利用促進のためのイベントを開催します。

その他、採用活動やメディア向けの情報発信にイベントマーケティングを実施する企業もあります。

イベントマーケティングといえばマーケティング部門に限られたイメージが強いかもしれませんが、幅広い部門の活動に寄与する施策なのです。

オンラインからリアル開催へ。イベントマーケティングの変化

営業やマーケティング、広報・PR、カスタマーサクセスなど、幅広い部門に効果的なイベントマーケティングですが、実はここ数年で変化を迎えていました。その変化のきっかけとなったのが、新型コロナウイルスの感染拡大です。

時期イベントを取り巻く環境変化イベント開催形式の主流
〜2020年(コロナ禍以前)リアル開催(会場開催)
2020年〜ほとんどのリアルイベントが中止にオンライン開催(ウェビナー)
2021年頃細心の注意を払ったイベント開催方法の模索ハイブリッド開催
2022年頃リアルイベントへの回帰リアル開催/メタバース空間での開催

新型コロナウイルスの流行前である2020年までは、BtoB・BtoCを問わず、イベントマーケティングは「リアル開催」がほとんどでした。

企業の担当者と参加者が一堂に会し、直接顔をあわせてコミュニケーションを取ったり、実際にサービスを手に取って体験したりできる形式です。営業担当者としては対面で参加者に魅力を伝えられることで、案件化率も高くなる傾向にありました。

その後、対面での開催から一気に「オンライン開催」に切り替わったのが、コロナ禍に突入した2020年以降でした。

感染拡大防止の観点からリアル開催が難しくなった結果、オンラインで完結できる「ウェビナー」に注目が集まり、各種ウェビナーツールを使って参加者にアプローチするオンライン開催が定番となりました。

2021年頃には、「ハイブリッド開催」として、会場とオンラインの両方でイベントを実施し、参加者の一部は会場で参加して交流できるような形式も増えました。

また、技術革新にともない、オンライン開催の中でも、2DCG・3DCG技術を活用したメタバース空間でのイベント開催も広がっています。

一方で、特にBtoB企業では、コロナ禍で増えたウェビナー開催から「リアル開催への回帰」が求められる傾向も見えてきました。

その背景には、対面で実施していた頃と比較して、案件化率・受注率に差があることが挙げられます。オンラインではなく対面でさらに充実させた内容で開催することで、その後のアフターフォローで案件化率を高められると考え、リアル開催も戻りつつあります。

このような変化の中、自社に最適な開催形式を選ぶことが重要になっています。イベントマーケティングの目的や求める効果にあわせて企画・実施できれば、さらなる売上拡大や認知向上に大きく貢献できます。

以下で、開催形式ごとに主催企業にとってのメリット・デメリットを簡単にまとめます。得たい効果にあわせて開催形式を検討してみてください。

 メリットデメリット
リアル・営業担当などが直接参加者にアプローチでき、共感度や理解度を高めることができる
・参加者同士のコミュニケーションも生まれ、交流を増やすことができる
・リアルタイムかつ現地で参加できる人しか集客できない
・コロナ禍では感染拡大のリスクがある
・会場費や準備などのコストが大きい
オンライン・リアル開催と比較して、会場費や準備などのコストを削減できる
・場所にとらわれず大人数でイベントを開催できる
・参加者の行動ログデータを取得しやすい
・気軽に申し込める分、当日キャンセルが発生しやすい
・参加者の熱量を感じづらい
ハイブリッド・リアルとオンラインの良い点を組み合わせてイベントを開催できる
・万が一リアル開催が難しくなった場合でも切り替えが可能
・リアル開催/オンライン開催の両方にコストがかかる
・情報の伝え方に格差が生まれる可能性がある

【目的別】イベントマーケティングの種類

ここまでイベントマーケティングの実施目的や開催形式、その変化について触れてきました。

ここでは、目的別にイベントマーケティングの種類をご紹介します。自社でイベントマーケティングを実施する「目的」に立ち返り、適切なイベントを開催することが大切です。

【リード創出・ブランディング】セミナー(ウェビナー)・展示会・カンファレンス・ラウンドテーブル

イベントマーケティングの実施目的に「リードの創出」や「ブランディング」を設定する場合、以下のようなイベントの種類があります。

  • セミナー(ウェビナー)
  • 展示会
  • カンファレンス
  • ラウンドテーブル

セミナー(ウェビナー)

イベントマーケティングにおいて一般的な手法であるセミナーは、比較的ニーズが明確で、具体的な課題を抱えている参加者が多いのが特徴です。

なかでも「情報提供型セミナー」では、ノウハウを提供すること自体が商品となり、そのテーマに興味関心のある層を獲得することが目的です。

「顧客獲得型セミナー」では、自社の商品・サービスを導入してもらうための判断材料を提供し、商談を創出することが目的です。

展示会

一般的には展示会運営企業が集客する大規模な展示会に、出展料を支払って参加する形式のイベントです。他社との共催で、業界特化の展示会を開催する企業もあります。

コロナ禍ではオンライン展示会も注目を集めました。一度に多くの顧客と接点を持つことができるのが特徴で、リードの創出にはぴったりです。

カンファレンス

業界をリードする人が登壇してトークセッションを繰り広げる形式のイベントです。

これらのセミナー、展示会、カンファレンスに共通するのは、一度に数十名〜数百名規模のリードを獲得できるイベントであることです。業界をリードするようなテーマで開催することで、ブランディングに繋げることもできます。

ラウンドテーブル

ラウンドテーブルは、テーブルを囲んで特定のテーマに対して少人数でディスカッションを行う形式のイベントです。

例えば10名〜20名程度のCxOレベルの人を集めてディスカッションや講演を行い、自社サービスの訴求に繋げる目的で開催することが多いです。

【情報交換・採用活動】ミートアップ

サービスや業界知識に関して情報交換を行ったり、その後の採用活動に繋げたりする場合、「ミートアップ」が適しています。ミートアップでは、数十名規模で集客を行い、登壇者による講義や、参加者を交えた座談会・交流会を行うことが主流です。

【購買促進】体験型イベント

商品・サービスの購買促進を目的としたイベントマーケティングで効果的なのは「体験型イベント」です。内覧会や実演デモンストレーション、試食会、試乗会などが当てはまります。

体験型イベントでは、参加者が実際に商品・サービスを手に取り、操作性を試したり価値を体験できたりするため、検討中の顧客の懸念点を払拭する一歩になりえます。営業担当者が見込み顧客に直接アプローチできるのも特徴です。

【既存顧客フォロー】ユーザー交流会

既存顧客のフォローを目的としたイベントマーケティングでは「ユーザー交流会」の開催が主流です。

ユーザー同士で活用ナレッジを共有したり、ユーザーコミュニティを形成したりすることで、離脱防止、利用頻度増加の促進を目指します。アップセルやクロスセルにも繋げやすいです。

イベントマーケティングの開催メリット

目的別にイベントマーケティングのメリットや特徴をご紹介してきましたが、ここで改めてイベントマーケティングを開催するメリットを3つ解説します。

短時間で多くの見込み顧客にアプローチできる

セミナーや展示会、カンファレンスなどのイベントであれば、数十名〜数百名規模で集客を行い、数時間〜数日で開催します。短時間の間に多くの見込み顧客にアプローチできるのが特徴です。

イベントマーケティング以外の施策と比較しても、量と質の観点で、バランスが取れた施策と位置付けられます。

たとえば、オウンドメディアからの資料ダウンロードでリードを獲得する場合、そのリードは記事や資料を読んだ興味関心度合いの高い見込み顧客ではありますが、オウンドメディア自体の効果が出るまで最低でも数ヶ月から1年はかかる上、一日に数十名〜数百名規模の大量リードを獲得するのは非常に難しいです。

また、テレアポやDM送付でのリード獲得の場合、最低限の興味関心を持った見込み顧客のリード情報を取得できますが、セミナーなど説明をほぼ聞いていない状態のため、ここからリードを育成していく必要があります。

このように比較すると、イベントマーケティングは短時間で多くの見込み顧客にアプローチできるといえます。

見込み顧客から購入可能性の高い顧客を選別できる

「自社が持つリードの中からより見込み度の高い顧客を選別できる」のがイベントマーケティングのメリットです。

つまり、イベントの参加有無やアンケートへの回答内容等が「リードクオリフィケーション」の基準となるということです。

  • イベントに参加した見込み顧客
  • アンケートへの回答内容からイベント参加への満足度が伝わる顧客

上記から、優先して営業を行うことで、効率的なアプローチが可能です。アフターフォローがポイントであることは後述します。

認知やブランディングに繋げることができる

カンファレンスや展示会などを開催することで、自社の認知やブランディングに繋げることができます。

自社が主催となり他社を巻き込みながら開催するイベントでは、業界をリードする存在であることをアピールできます。また、展示会に出展すると、多くの来場者の目に触れるため、認知向上を狙えます。

イベントマーケティングの注意点

メリットの多いイベントマーケティングですが、投資に見合った効果を上げるために意識するべき注意点があります。

企画や集客方法を十分に吟味する必要がある

イベント開催には、会場、各種ツールの導入、準備などに費用がかかります。目標とする参加人数が集まらない場合、その後の売上に繋がらず、「意味がなかった」と経営判断され、次回以降の開催継続意義が問われる可能性もあります。こうした事態を防ぐためにも、魅力的なコンテンツ企画、ターゲットに適した集客施策、等、全ての観点を十分に検討して実行することが重要です。

運営体制を十分に整理する

イベントの開催準備だけでなく、当日の運営、事前・事後の顧客対応にも、人員やコストがかかることを把握しておきます。

特に、通常の業務に上乗せする形で営業チームがイベントを企画・実施するケースでは、稼働が足りず、十分な企画が難しいこともありえます。場合によっては、通常業務が回らなくなり、本末転倒となるケースもあります。

イベント企画・運営チームを特別プロジェクトとして立ち上げ、しっかりと人員や工数を確保したうえで、目的や目標の認識を揃えて進めていくことが大切です。

イベントマーケティングの成功のコツ

最後に、イベントマーケティングを成功に導くポイントをご紹介します。費用と工数を要する施策だからこそ、失敗しないように以下の点に注意して実施してみてください。

イベントの開催目的やターゲットを明確化する

イベントの開催目的やターゲットを明確にし、主旨に合った種類・形式で実施します。

  • 「リード創出・ブランディング目的」であれば、セミナーやカンファレンス・展示会
  • 「既存顧客のフォロー」であれば、ユーザー交流会

などと、目的にあわせて選択します。

ターゲットについても細かく設定すればするほど、リードクオリフィケーションの精度を高めることができます。ターゲットを明確化するには、

  • 属性情報
  • 業務や施策の実施状況
  • 知識レベル
  • セミナー申込み直前の状況

の4つの要素を洗い出し、リアリティをもって検討することがコツです。

また、目的やターゲットが決まったら、イベント企画チーム内で共有し、共通認識を持って進められるようにすることが成功のポイントです。

イベント自体を無事に開催することに重きが置かれてしまったりするような失敗ケースもあるため、適宜、チーム内で目的に立ち返って実行していくことも大切です。

目的に合ったコンテンツを企画する

目的や目標にマッチしたコンテンツの企画を行うこともポイントです。

たとえば、リードの創出を目的とする場合、単に関連知識を情報提供するだけではなく、参加した見込み顧客が、「より自社の課題を明確に把握し、商談の場に興味を持つ」ような内容にすると効果的です。

なお、イベントの実施目的だけでなく、参加者側のイベント参加目的に沿うコンテンツを企画することも重要です。

たとえば、業界の潮流や今すぐ使えるノウハウなどの解説を期待して申し込んだ参加者に対し、自社の商品・サービスの紹介に時間を割いてしまうと、参加者の満足度が下がり、ブランディングの観点でもマイナスにはたらいてしまいます。

十分な期間・施策をもって集客を行う

集客期間は、最低でも2〜3週間は確保してください。

展示会に出展する場合、展示会の運営企業による集客力で一定の来場を見込むこともできますが、効果の最大化を狙うのであれば、自社のリードに対してもメールマガジンなどで案内して集客することがおすすめです。

また、新規リードの獲得を目的にする場合は、外部のセミナー集客サイトやWeb広告などを活用することも検討してみてください。

当日の運営オペレーション設計、リハーサルを行う

イベント当日は、企画チームだけでなく運営を手伝ってもらえるメンバーを確保し、運営オペレーションを設計することが成功のコツです。

イベント規模が大きい場合、企画チームの数名のみで運営までカバーすることはかなり難しいです。人員配置やシフトについても計画しておきます。

特にオンラインイベントでは、配信ツールを使ったリハーサルを行い、映像や音声の配信に問題がないか確認することをおすすめします。

事後フォローを適切に実施する

イベント開催後は、獲得したリードに対して適切にフォローを行います。商談の創出を目的としたイベントであれば、商談に繋がるようなアクションを実施します。

たとえば、イベント終了後、なるべく早く参加者にアンケートを依頼し、満足度や興味関心の度合いを把握します。優先順位の高い見込み顧客に対しては、アンケートとともに営業担当者の商談可能なスケジュールを送ったり、個別で電話をかけたり、参加者の熱量が下がる前に、温度感に見合ったアプローチをおすすめします。

アフターフォローのポイントは、

  • 見込み顧客のフェーズにあわせて適切なフォローを行うこと
  • 優先順位をつけてタイミングよく対応すること

です。

また、CRMツールやMAツールを活用してナーチャリング体制を構築することで、今すぐの導入予定がないリードに対しても、長期的なフォローがスムーズに行えます。

効果測定と振り返りを行う

「開催したイベントの効果があったのか」を振り返ることは非常に大切です。

準備や運営面で反省点があれば、企画・運営チーム内で洗い出しておきましょう。おすすめの振り返り方法は「KPT法」と呼ばれるフレームワークです。

  • K:Keep=良かったこと、今後も続けること
  • P:Problem=悪かったこと、今後はやめること
  • T:Try=次回挑戦すること

上記に振り分けて、ふせんなどに書き出して整理してみてください。イベント企画・運営メンバー全員が、気軽に意見を出すことができるので、より振り返りがしやすくなります。

なお、イベントマーケティングにおけるKPI指標としては、以下の項目が挙げられます。

  • 参加者数・名刺獲得数
  • アンケート回答数
  • フォローメール開封率
  • 商談化・案件化数
  • 受注数
  • メディア露出数など

まとめ|適切な準備・運営・効果測定でイベントマーケティングを成功させよう

今回はイベントマーケティングの基本情報として、実施目的や開催の形式・種類をご紹介した上で、実施メリットや注意点、成功のコツをご紹介しました。

イベントマーケティングは、リードの創出やブランディング、既存顧客のフォローなど、幅広い目的において実施して、売上・認知向上など企業の利益に繋げられます。

イベントの実施効果を最大化するためには、目的やターゲットを明確にして企画・集客を行うことが重要です。

イベントマーケティングの企画・実施にあたり、イベント申し込みページの作成やメール配信、データ分析などを効率的に行うことができるイベント管理プラットフォーム「Cvent」をぜひご利用ください。

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